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コラム
2023.09.19
インジケーター(ストキャスティクス、ボリンジャーバンド、フィボナッチ)について徹底解説

ストキャスティクス、ボリンジャーバンド、フィボナッチについて解

「インジケーター(indicator)」は、テクニカル分析において使用されるツールや数学的な計算式のことを指します。
テクニカル分析は、過去の価格データや取引量データから市場の動向やトレンドを予測するための方法であり、インジケーターはこのプロセスの一部として使用されます。インジケーターは以下の目的で使用されます。

 

 

 

ストキャスティクス(Stochastic)

 

参照URL https://ctrader.com/algos/indicators/show/14

 

ストキャスティクスは、価格がある期間内でどれだけ変動したかを示すオシレーターです。ストキャスティクスは過買われと過売れの条件を評価し、価格の反転を示すことがあります。

テクニカル分析の一部として使用されるオシレーター型の指標で、トレンドの反転ポイントを特定するのに役立ちます
ストキャスティクスは、ギオルジョ・ディンダル(George Lane)によって開発されました。この指標は、過買われと過売れの状態を評価し、市場の動向を分析するために使用されます。

 

ストキャスティクスの計算

ストキャスティクスは、以下の2つの主要なラインで構成されます。

 

 

 

%Kライン(%K Line)

 

 

 

%Dライン(%D Line)

 

 

ストキャスティクスの解釈

ストキャスティクスは通常0から100の範囲で表され、以下のように解釈されます。

 

%Kラインが80以上

これは過買われの状態を示すことがあり、価格が上昇しすぎている可能性があります。トレンドの反転または調整が期待されることがあります。

 

 

%Kラインが20以下

これは過売れの状態を示すことがあり、価格が下落しすぎている可能性があります。トレンドの反転または反発が期待されることがあります。

 

 

%Kと%Dのクロスオーバー

%Kラインと%Dラインのクロスオーバー(交差)は、トレンドの転換ポイントを示すことがあります。たとえば、%Kが%Dを上回る場合、これは上昇トレンドのサインと見なされることがあります。

 

 

ダイバージェンス

価格とストキャスティクスが逆方向に動く場合、ダイバージェンスが発生し、トレンドの反転ポイントを示すことがあります。

 

 

ストキャスティクスは、市場のトレンドの強弱やトレンドの反転ポイントを評価するのに役立つ指標です。ただし、単体で使用せず、他のテクニカル指標や分析ツールと組み合わせて使用され、市場の状況を総合的に評価するのが一般的です。

 

 

ボリンジャーバンド(Bollinger Bands)

 

 

ボリンジャーバンドは、価格の変動幅を示すバンドです。価格がバンド内に収まる場合、ボラティリティが低く、バンド外に出る場合、ボラティリティが高いことを示します。

テクニカル分析の一環として使用される価格チャートのインジケーターです。ジョン・ボリンジャー(John Bollinger)によって開発されました。ボリンジャーバンドは、価格のボラティリティ(変動性)を示し、価格のトレンドとその変動の範囲を視覚的に表現するために使用されます。以下に、ボリンジャーバンドの詳細な説明を提供します。

 

 

ボリンジャーバンドの構成

ボリンジャーバンドは通常、以下の3つのラインで構成されます。

 

 

中央バンド(Middle Band)

中央バンドは、移動平均線(通常は単純移動平均線)です。通常は20日間の移動平均が使用されますが、他の期間を選択することもできます。中央バンドは、価格の平均値を表します。

 

 

上部バンド(Upper Band)

 

 

下部バンド(Lower Band)

 

 

ボリンジャーバンドの解釈

 

ボリンジャーバンドは以下のように解釈されます。

 

 

ボリンジャーバンドの収束と拡散

ボリンジャーバンドが収束(中央バンドと上下バンドが狭まる)する場合、価格のボラティリティが低下していることを示し、トレンドの方向転換点を示すことがあります。
ボリンジャーバンドが拡散(中央バンドと上下バンドが広がる)する場合、価格のボラティリティが増加していることを示し、トレンドの強化を示すことがあります。

 

 

価格のサポートとレジスタンス

中央バンドは一般的に価格のサポートとして機能し、上部バンドは価格のレジスタンスとして機能します。価格が上部バンドに接触すると、抵抗がかかる可能性が高く、価格が下部バンドに接触すると、サポートがかかる可能性が高いです。

 

 

トレンドの転換点

 ボリンジャーバンド内で価格が上下に振れることは、トレンドの転換点を示すことがあります。たとえば、価格が上部バンドから下部バンドに移動すると、上昇トレンドから下降トレンドに転換する可能性があります。

 

 

ダイバージェンス

ボリンジャーバンドと価格が逆方向に動く場合、ダイバージェンスが発生し、トレンドの反転ポイントを示すことがあります。

 

ボリンジャーバンドは、価格のボラティリティを分析し、トレンドの方向性や変動範囲を評価するのに役立つツールです。トレーダーや投資家は、ボリンジャーバンドを他のテクニカルインジケーターや分析ツールと組み合わせて使用し、市場の状況を総合的に分析します。

 

 

 

フィボナッチリトレースメント(Fibonacci Retracement)

 

 

フィボナッチリトレースメントは、フィボナッチ数列に基づいて価格のサポートとレジスタンスを特定するためのツールです。特定の価格レベルがフィボナッチの割合(38.2%、50.0%、61.8%など)に近づくと、価格の反転が起こる可能性が高いとされます。

 

テクニカル分析の一部として使用される価格チャートのツールで、トレンドの途中での価格のサポートとレジスタンスレベルを特定するのに役立ちます。フィボナッチリトレースメントは、数学的なフィボナッチ数列と黄金比率に基づいて価格のリトレースメント(後退または戻り)レベルを計算します。以下に、フィボナッチリトレースメントの詳細な説明を提供します。

 

 

フィボナッチ数列と黄金比率

フィボナッチリトレースメントはフィボナッチ数列という数学的なシーケンスに基づいています。このシーケンスは以下のように始まります。

1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, ...

 

各数は前の2つの数を足して得られ、無限に続きます。このシーケンスの特徴的な性質の1つが、2つの連続した数を割ると、黄金比率に近い値(約1.618)が得られることです。黄金比率は美術や自然界で見られる調和的な比率として知られており、金融市場でも価格の重要なレベルを示すのに使用されます。

 

 

フィボナッチリトレースメントの計算

 

フィボナッチリトレースメントは、トレンドの始まりから終わりまでの価格の変動範囲に基づいて計算されます。主要なリトレースメントレベルには以下のものがあります。

 

0.236(23.6%)

価格がトレンドの一部としてリトレースメントする可能性があるレベル。

 

 

0.382(38.2%)

より深いリトレースメントが発生する可能性があるレベル。

 

 

0.500(50.0%)

価格がトレンドの半分までリトレースメントする可能性があるレベル。

 

 

0.618(61.8%)

黄金比率に近いレベルで、価格がトレンドの大部分をリトレースメントする可能性があるレベル。

 

 

0.786(78.6%)

より深いリトレースメントが発生する可能性があるレベル。

 

 

フィボナッチリトレースメントの解釈

 

フィボナッチリトレースメントは、以下のように解釈されます。

 

フィボナッチリトレースメントは価格チャートに直接描画され、トレーダーと投資家が価格動向を視覚的に理解し、トレンドの転換点を特定するのに役立ちます。ただし、フィボナッチリトレースメントは単体で使用せず、他のテクニカル指標や分析ツールと組み合わせて使用されることが一般的です。