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2023.09.18
インジケーター(移動平均線、RSI、MACD)について徹底解説

移動平均線、RSI、MACDとは何か知っていますか?

 

インジケーター(Indicator)は、テクニカル分析の一部として使用されるツールや数学的な計算式のことを指します。

これらのツールや計算式は、価格と取引量データを元にして市場の動向やトレンドを分析し、トレーダーや投資家に市場参加の意思決定を支援するために設計されています。以下に、いくつか一般的なテクニカルインジケーターの例とその機能を紹介します。

 

 

1. 移動平均線とは?

 

 

 

移動平均線は、一定期間内の価格の平均値を表すラインです。主な種類には単純移動平均線(SMA)と指数移動平均線(EMA)があります。移動平均線はトレンドの方向性やトレンド転換点を示すのに使用されます。

テクニカル分析で使用される一般的なインジケーターで、価格データの平均値を算出し、これをチャート上に表示することで市場のトレンドを視覚的に示します。移動平均線は、価格の平滑化とトレンドの確認に役立ち、以下に詳細を説明します。

 

 

単純移動平均線(Simple Moving Average, SMA)

 

 

 

 

指数移動平均線(Exponential Moving Average, EMA)

 

 

 

移動平均線を使う理由

 

 

 

トレンドの確認

 

移動平均線は、市場のトレンドを確認するのに役立ちます。価格が移動平均線よりも上にある場合、上昇トレンドを示し、価格が下にある場合、下降トレンドを示します。

 

サポートとレジスタンス

 

移動平均線は、価格がそれに接触する際のサポートまたはレジスタンスの役割を果たすことがあります。価格が移動平均線から跳ね返ることがあるため、トレーダーはこれらのレベルを重要視します。

 

 

クロスオーバー戦略

 

 異なる期間の移動平均線がクロス(交差)するポイントは、トレンドの転換点を示すことがあります。たとえば、短期EMAが長期EMAを上回る場合、これは上昇トレンドのサインと見なされることがあります。

 

トレンドの強弱

 

 移動平均線の傾きや価格との位置関係を見ることで、トレンドの強さや弱さを評価するのに役立ちます。

 

 

 

移動平均線は単独で使用されることもありますが、他のテクニカルインジケーターや分析ツールと組み合わせて使用することが一般的です。トレーダーや投資家は、自身のトレード戦略や市場の特性に合わせて移動平均線の期間を選択することが重要です

 

 

 

2. RSIとは?

 

 

 

RSIは、相対的な強さ指数を表すオシレーターです。RSIは過買われと過売れの状態を示し、価格の反転ポイントを特定するのに役立ちます。


テクニカル分析の一部として使用されるオシレーター型の指標です。RSIは、価格の上昇期と下落期の強さを評価し、過買われと過売れの条件を示すのに役立ちます。ウェルズ・ワイルダー(Welles Wilder)によって開発されました。以下に、RSIの詳細な説明を提供します。

 

 

RSIの計算

 

RSIは通常、14日間の期間を使用して計算されますが、他の期間も適用できます。RSIの計算は以下のステップで行われます。

 

 

平均上昇値(Average Gain)と平均下落値(Average Loss)の計算

 

 

 

相対的な強さ(Relative Strength, RS)の計算

 

 

 

RSIの計算

 

 

RSIの解釈について

 

RSIは通常0から100の範囲で表されます。以下はRSIの解釈の一般的なガイドラインです。

 

 

RSIが70を超える場合

 

これは過買われの状態を示すことがあり、価格が上昇しすぎている可能性があります。トレンドの反転または調整が期待されることがあります。

 

RSIが30を下回る場合

 

これは過売れの状態を示すことがあり、価格が下落しすぎている可能性があります。トレンドの反転または反発が期待されることがあります。

 

RSIが50付近

 

RSIが50に近い場合、市場が相対的に平衡状態にあることを示すことがあります。トレンドが強調されていない状態です。

 

RSIのダイバージェンス

 

RSIが価格と逆方向に動く場合、ダイバージェンスと呼ばれ、トレンドの転換点を示すことがあります。たとえば、価格が新高値を記録する一方、RSIが下降する場合、ベアリッシュダイバージェンスと呼ばれ、価格の反転を示すことがあります。

 

 

 

RSIは価格変動の強さや弱さを示す重要な指標であり、トレンドの転換点を特定し、エントリーまたはエグジットのタイミングを見極めるのに役立ちます。ただし、RSIは単体では使用せず、他のテクニカル指標や分析ツールと組み合わせてトレード戦略を構築することが一般的です。

 

 

 

3. MACDとは?

 

 

 

 

MACDは、2つの移動平均線間の差を表す指標です。MACDラインとシグナルラインの交差やダイバージェンスを分析することで、トレンドの変化を検出します。

テクニカル分析の一部として使用される一般的なトレンドフォローオシレーターです。MACDは価格と移動平均の収束と拡散を測定し、トレンドの方向と転換点を特定するのに役立ちます。MACDはウェルズ・ワイルダー(Welles Wilder)によって開発されました。以下に、MACDの詳細な説明を提供します。

 

 

MACDの計算

 

MACDは、3つの主要なコンポーネントから構成されています。

 

 

MACDライン(MACD Line)

 

MACDラインは、短期EMA(通常は12日)から長期EMA(通常は26日)を引いたものです。つまり、MACDライン = 12日EMA - 26日EMA です。

 

 

シグナルライン(Signal Line)

 

シグナルラインは、MACDラインの指数移動平均(通常は9日EMA)です。つまり、シグナルライン = 9日EMA(MACDライン) です。

 

 

MACDヒストグラム(MACD Histogram)

 

MACDヒストグラムは、MACDラインからシグナルラインを引いたもので、トレンドの収束と拡散を示します。つまり、MACDヒストグラム = MACDライン - シグナルライン です。

 

 

 

MACDの計算は、移動平均を用いて価格の変動を捉え、トレンドフォローの指標として機能します。

 

 

MACDの解釈

 

MACDの主な用途は次のとおりです。

 

 

トレンドの方向

 

MACDラインがシグナルラインを上回る場合、これは上昇トレンドのサインと見なされます。逆に、MACDラインがシグナルラインを下回る場合、これは下降トレンドのサインと見なされます。

 

 

収束と拡散

 

MACDヒストグラムがゼロを中心に収束する場合、トレンドの強さが減少していることを示し、トレンドの転換点が近い可能性があります。一方、MACDヒストグラムが拡散する場合、トレンドの強さが増加していることを示し、トレンドが持続している可能性が高いです。

 

 

イバージェンス

 

価格とMACDラインが逆方向に動く場合、ダイバージェンスが発生し、トレンドの転換点を示すことがあります。

 

 

 

MACDは価格トレンドの分析に幅広く使用され、トレーダーや投資家がエントリーとエグジットのポイントを特定するのに役立ちます。ただし、MACDは単体で使用せず、他のテクニカル指標や分析ツールと組み合わせてトレード戦略を構築することが一般的です